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2007年6月19日 (火)

NHK若い広場「オフコースの世界」を久しぶりに見てみました。

Offcourseオフコースについてのエントリーを書いたこともあって、久しぶりにVHSテープに録画してあるNHK若い広場「オフコースの世界」を見直してみました。小田さん、鈴木さんも若いですねえ。清水さん、松尾さん、大間さんなんて、20代なんじゃないかな。いや、清水さんは30代か。そうなんですよね。みんな今の私より年下なんですよね。

今の自分と比べて、ほんと、やになるなあ、なんて定番の落ちではなく、小田ヤスが30代後半ということを考えると、このときの精神状態を想像するに、壮絶なものがあったんだなあ、とあらためて思います。

この「オフコースの世界」というのは、当時、オフコースが「さよなら」でヒットを飛ばし、武道館などで開催されるコンサートは即日完売で、「Yes No」が流行し、アルバム「We are」が売れに売れ、今だと考えられないですが、そんなに人気のグループが一切テレビに出ず、そのためか、オフコースが神格化してたころ、NHKが、アルバム「over」の制作現場に密着し、彼らの真実に迫る、みたいな番組でした。何度も何度も再放送されていますし、DVDもたしか発売されているから、ご覧になっている方も多いのではないでしょうか。

小田さんも、鈴木さんも、インタビューを見てみると、年相応の幼さが見えますね。まあ、当時は、食い入るように見ていて、そんな実年齢と相応のニュアンスなど読みとることができませんでしたが。

あの頃の鈴木康博は、なんか一手にオフコースの男の部分、ロックな部分を引き受けさせられていて、なんとなく痛々しく感じます。これは、歴史を俯瞰する目で見てるからかもしれませんが。私は、当時から、あの「over」や「We are」の、鈴木作のロックチューンはなんか苦手でした。「一億の夜を超えて」とか「メインストリートを突っ走れ」とか無理ありますよね。コンサートでは盛り上がりましたが。

そうそう、あの伝説の武道館コンサート、小田さんが最後に泣いたので有名な「over」ツアー、大阪堂島のフェスティバルホールで体験しているんですよね。「心はなれて」のストリングスが流れた後、突如、ステージが真っ白な光に満ちて、「愛の中へ」のツインギターが響き渡る、そのオープニングが脳裏に焼き付いています。

私が好きな鈴木康博の曲は、たとえばアルバム「FAIR WAY」の中にある小曲「夢」だったり、母親について歌った、オフコースでは珍しいモチーフの佳作「ロンド」だったり、アルバム「SONG IS LOVE」の中のワルツ「恋はさりげなく」だったり、ゆるい雰囲気が気持ちいい「ひとりよがり」だったりします。ああいう、普通の人の普通の日常の切れ間に思う感情を表現した曲、ヤスさんらしくっていいですね。ちょっと優等生的ですが、優等生だって、いろいろ思うわけでさ。

あと、小田ヤス共作だろうと思うけど、「SONG IS LOVE」の最初と「JUNKTION」の最初に入ってる、「時の流れを止めたいわ。退屈な日々。ささやくあなたの耳元で。」というごく短い曲が入っているのですが、あの曲、大好きです。ほんとセンスいいですよねえ。あの感じが、私にとってのザッツ・オフコースなんです。

そんな鈴木康博さんが、ちょっと前に、「ForWard」というオフコース時代のリメイクアルバムを出しましたが、その中の「いくつもの星の下で」という初出が「We are」のバラード、あれはあれでいいんですが、やはりね、あの頃のオフコースファンとしては、小田さんのピアノの前奏があって、ヤスさんがギターのボディに手を当てて、歌い始める、みたいなのが、あの「いくつもの星の下で」なんですよね。もうね、ヤスの声を聴きながらピアノ弾く小田さん、一生見ることないんでしょうね。切ないですね。

それと同じような感じでは、「汐風の中に」もありますね。シングル「さよなら」のB面です。今風に言えばカップリングです。あれも、ピアノの伴奏でヤスのボーカルなんです。あの曲、コンサートでは小田さんが「ヤスがつくった美しい曲です。聴いてください。」と言って、ピアノ弾き始めるんですね。

最近、ヤスさん、コンサートで「さよなら」を歌うそうですね。賛否両論ありそうですが、なんとなくわかるんですよね、その気持ち。たぶん、「愛を止めないで」から「さよなら」、そして、かろうじて「Yes No」くらいまで、ヤスさんにとって、自分の曲でも、小田さんの曲でも、オフコースの曲だったんでしょうね。アレンジが、ギター発想な感じがするんです。それこそ、ヤスさんは、コンサートで、それらの曲のギターソロ、何百回と弾き倒したでしょうし。

なんか長くなってしまいましたから、昨日と同じ、歌詞落ちで終わりにします。この曲は、5人のオフコースの最後のアルバム「I LOVE YOU」に入っている小田さんの曲です。このアルバムは、小田さんの曲はヤスが参加せず、ヤスさんの曲には小田さんが参加していないという曰く付きのアルバムですが、唯一この小田さんの曲だけはヤスさんがギターを弾いているそうです。当初は小田さんが自分で弾こうと思っていたそうです。でも、自分の思った音ではないと思い、ヤスさんにお願いしたそうですね。わりと有名な話ですが。

昨日のことは誰も聞かない
変わっていくのは心も同じ
走り続けて振り返れば
何もない今は誰もいない今は
僕はここにいて何も飾り気のない
明日を待っている
始まることと終わることは
きっと同じだね
きっと同じだね

『きっと同じ』小田和正作詞・作曲 
アルバム『I LOVE YOU』所有

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