コンピュータ・アソシエイツ(1)
企業向け のマネジメント・ソフトウェア会社であるコンピュータ・アソシエイツ(現日本CA)の企業広告です。今ではもうすっかりなじんでしまった感がある個人情報保護法が施行されたタイミングで出稿しました。
この広告は3部作シリーズで、その中のひとつです。この広告の根拠になっているソフトウェアは「eTrust」というセキュリティソフトウェアなのですが、個人のPC向けのものではなく、ネットのウィルスから、プロジェクトの重要ファイルの管理、情報の漏洩防止まで、総合的なセキュリティを管理するソフトウェアで、世界ナンバーワンのシェアを持っています。
そんなソフトウェアを持つ会社として、そのソフトウェアの設計思想というか、哲学というか、そのセキュリティに対する独自のスタンスみたいなものを表現しよう。そう考えたとき、ビジネスという世界でいまいちばんリアルに感じられる表現はどういうものだろう、と考えた結果、行き着いた先は「企業のプレスリリース」や「企画書」の持つリアリティだったんですね。リアルであるために、既存の広告の当たり前をすべて排除すること、それがこの広告の設計テーマです。
ノンビジュアル、ノンキャッチ。必要なことをシンプルにレトリックなしに伝えるコピーを大きく組み、広告のデザインではご法度とされている強調赤文字を使う。あえて下品とされている手法から逃げずに、ビジネス分野におけるメッセージのリアリティのある伝達だけを考えました。主に日経のメディアを使いましたが、好意的に受け入れられたようです。
コンピュータ・アソシエイツは、クリエーターとしての私にとって、本当に幸せな出会いで、この企業から多くのことを学ばせてもらったように思います。
※作品写真の掲載等に問題がございましたら、プロフィール欄のメールアドレスまでご一報ください。
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