空を飛んでみませんか。
スノーボードブランド「kissmark」の雑誌広告です。ちょっと変り種なので、ご紹介します。
これは、REAL SNOWBORD GEARというキャンペーンが始まる前の、秋ごろに出稿した広告です。TVCMも含めたキャンペーンの前に、一般向けの雑誌にひっそりと出稿しました。
いつもやっているX-GAME系の世界観ではなく、あくまで一般のスノーボードにあまり興味のない人に向けて、メッセージを投げかけてみました。鳥の写真、凛としてていいと思いませんか。僕は、この写真、大好きです。なんか気高いんですよね。こんなふうに生きたいな、という気にさせるんです。空の表情も良くて、デザインもいい感じ。
自分たちで提案して受け入れられたちいさな仕事でしたけど、キャッチの位置をどうするか、とか、ロゴをどう置くかとか、はたから見たら、そんなんどっちでもええやんか、というような細かいことを、アートディレクターと朝まで論議しました。僕らの仕事も当然利潤を生み出すためにやっているのですが、好きだから、いいものをつくりたいからやる、みたいな気持ちは忘れてはだめだなあ、と思います。
だからと言って、おいしい仕事だけがんばるみたいなことも、なんかやだなとも思うんですね。コピーライターにしても、アートディレクターにしても、自分のために表現するのはよくないと思うんですね。広告って、広告としてリアルでなければ、やっぱり広告としてはよくない。広告をつくるために表現を総動員するわけで、表現のために広告を利用するのは、なんだかな、と思います。そういう堅苦しい考えは、損すること多いけどね。でも、この鳥のように気高くありたいなあ。
これをつくったアートディレクターさんとは、いろんな広告を一緒につくって、今は、別の会社ですごく活躍しています。ここ最近、連絡を取ってないけど、元気にしてる?すごく性格がよい人で、まあ、才能があれば性格がいい必要はまったくないんですが、彼の場合は、その性格のよさがデザインに表現されるんですよねえ。これは、アートディレクターにとってはすごく大きなこと。コピーライターもそうです。いい性格でも、それがデザインやコピーに表現されなければ、ただのいい人ですからね。
このアートディレクターとは、一緒に仕事をして、なんとかいい広告をつくって、賞もバンバンとろうぜ、と毎日夜を徹してがんばっていたんですが、一緒にやった仕事では、ひとつも賞が取れなかったんですよね。彼が別の会社に移り、僕は会社に残り、それぞれの方向でやりだしてから、僕にしても、彼にしても、お互い、賞をちょこちょこともらえるようになったんですよね。不思議なもんだなあ、と思います。
いろいろ考えることろがあるけど、まだはっきり言える感ではないので、ちょっと先になるけど、また酒でも飲もう。そのときは、よろしく。じゃ、お互い仕事がんばろうな。
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