餃子の王将は大阪人のソウルフードです。
うーん、眠れん。同時にたくさんの仕事が動いてるときは眠れないことが多いのです。いま、TBSラジオのジャンクを聴いています。水曜は雨上がり決死隊ですね。餃子の王将の話、してはりますね。前にも餃子の王将からラジオやってましたし、この人たち、餃子の王将、好きですねえ。
という私も、子供の頃から大好きなんですよね。大阪の人間にとって、ソウルフードみたいなもんなんです。中学校の頃、友達と、自転車に乗って、よく餃子の王将を食べに行ったたもんです。中学生だから、小遣いなんて1000円くらいしか持ってないから、餃子1人前だけ頼むんですな。店には入って、カウンター席にすわって。1人前、確か120円だったような。こういうことやってるの、あんただけちゃうのって思うでしょ。いえいえ、大阪のガキはみんなそんな感じです。それに、大阪の都島の王将は、メニューが餃子しかなかったですし。ライスもなしです。だけど、店にはテーブルがあるんです。京橋の本店もそうだったような気がします。ちなみに、本店はもうないけどね。
そうそう、ここで言ってる王将は、大阪王将のことです。ちなみに、雨上がりがラジオをやったのは、京都王将。京都王将は、赤と黄色のデザインの看板に「餃子の王将」と書いてあるほう。よく見かける王将は、京都王将です。大阪王将は、大阪城のマークに「大阪王将」と書いてある店のほう。
大阪王将は、今はいろんな餃子が食べられる、いい感じの店ですが、前はもっと普通のお店でした。店のデザインもメニューも、基本的には京都王将と変わらない感じの店で、それほどこだわりのない人なら、京都も大阪もわからなかったんじゃないでしょうか。確か、同じ師匠のもとで修行した別々の人が始めたんでしたっけ。資本関係はまったくありません。
私は大阪王将びいきでした。というか、私の世代は、餃子の王将は、大阪王将のことでしたね。京都の人は違うかもしれませんが。餃子の味は、微妙ですが、確実に違います。
大阪王将の餃子は、皮に腰があり、モチモチした感じです。ただし、巷で腰がありモチモチした皮が自慢の店のあの過剰なモチモチではありません。普通の中華料理の皮と、モチモチ自慢の店の皮の、ちょうど中間と言ったらいいのでしょうか。大阪人にとっては、大阪王将の皮が餃子の皮の理想型という感じだと思います。大きさは、普通の中華料理屋さんの餃子の110%くらい。具は、わりとニラの青みが程良くあって、バランス重視な感じです。焼き色は、こんがりと濃いめの狐色が背にまんべんなく付いています。口に含むと、かなりジューシーで、下手すると肉汁でやけどするくらいです。味は、けっこうしっかりしていて、濃いめです。
大阪人(とは言っても餃子の王将なんて駄目でしょという大阪人もいますから一般化はできないですが)は、大阪王将の餃子はメートル原器みたいなもんですね。餃子の味の基準は、餃子の王将なんですな。
一方、京都王将はどんな感じかというと、大きさは、大阪王将のさらに105%くらい。餃子の皮は、大阪王将に比べて若干薄く、モチモチ感より、しっかり感を重視した感じです。ちょっと水分が少な目の、シャープな感じの食感です、ってシャープな感じって。まあ、皮があっさりしてるんですわ。具は、ニラの青み感があまり感じられない、白菜かキャベツかわかりませんが、要は葉物と挽肉のシンプルなコンビネーション。焼き色は、背の周りと、真ん中に、大阪王将に比べれば格段に薄い狐色、というかあれは金色っていうのかな、まあそんなあっさりめの焼き色がついてるんです。当然、中はいい感じになってるんですが、背の部分の半分くらいはまだ白いままなんですね。ジューシーさは大阪王将より若干少な目で、味も若干あっさり目です。当時は、それをなんとなく東京感がある、って言ってました。要は、都会的っていう意味ですね。
私なんかよりも上の世代は、餃子と言えば王将じゃなくて「みんみん(みんは王へんに民)」でした。うちの親父なんかはもっぱらこっちでした。ここで、餃子と豚足でビールみたいな感じらしいです。みんみんは、10年くらい前に、東京にたくさん出店してきましたね。なんか本格中華みたいなイメージで展開してますが、大阪では、ずいぶん長い間、パッとしない感じでした。なんとなく時代に取り残されて、さびれた感じがあるというか。
餃子の味は、まあ、これは中華料理屋さんの餃子という感じで、可もなく不可もなく、個性もなく、まずくもなく、かといってものすごくうまくもなく、という印象。店の中も、餃子メインでやってま、という感じでもなく、中華メニューも多く、大衆中華な位置づけの店ですね。
いま大阪餃子と言えば、三角形の一口餃子のことを言うみたいですね。大阪おみやげに重宝されているみたいだけど、あれは、まんまりソウルフードって感じじゃないですね。お初天神に一口餃子を出してる店があって、それが流行ったらしいです。まあ、ビールのつまみ。大人の餃子ですな。
そうそう、高校のある駅の前に京都餃子があって、あの頃は、どこの店も30分で10人前食べたら無料というサービスをやってたんですが、柔道部の連中が何度も何度もやって、そのサービスがなくなったんですよね。まあね、30分で10人前なんか、きしゃな女の子でもクリアできるレベルで、ギャル曽根さんが活躍する、大食い時代の今から言えば、甘あまの基準ですよね。それが証拠に、いまじゃどこの王将もそんなサービスやってないですものね。
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