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2007年8月14日 (火)

みなさん、広告のお仕事おもしろいですか。

 私はどうも古いタイプの広告マンらしく、仁義や人情をどうしても大切に考えてしまいがちです。これは、しょうがないですね。どうやら今後も変えられそうになさそうです。例えば、見積もり競合。できたら参加したくありませんし、行いたくもありません。社内競合もあんまり好きじゃないです。信じてくれないんだったらいいっす、みたいな感じがあります。まあね、最近は我も通しきれないんですがね。

 チームは少人数のほうが断然好きです。コピーライターやCMプランナーが、どうして2人も3人も必要なの?アートディレクター、そんなにいてどうするの?CDなんて、責任を取るからCDなんじゃないの?一体、誰を信じたらいいんですか?プロジェクトが駄目になってきたら、みんないなくなるんでしょ。あなた方が守りたいのは、広告でも、仕事でもなく、自分でしょ。

 人を利用するのも嫌いだけど、人に利用されるのは、もっと嫌いです。

 最近は業界もドライになってきて、仁義とか言ってられなくなってきました。今までの常識じゃ考えられないことあるしね。えっ、そういうの、ありなん?えっ、えっ、えっ、っていう感じになっても、周りは案外平気な感じだし。そいうふうに感じてるの、もしかして私だけ?

 得意先も、できればタダで手に入れたい、相手のモチベーションや関係性ががどうなっても、1回1回、安く上がればそれでハッピー、みたいな感性が見え隠れして、疲れてしまいます。政治も多いし。その中でうまく立ち回ることを求められるしね。

 でも、できれば、人を、人の力を信じたいなあ。

 人の力を信じるって、簡単じゃないですけどね。人の力というからには、力の強い弱い、ありますからね。人の力を信じるって、能力を信じることですからね。才能と言い換えてもいいかな。人の力を信じたいっていうのは、力のないやつは信じないっていうことでもありますよね。本来、残酷なもんですよ。でも、だからこそ、信じあえる関係でできた仕事って、幸せな気持ちになれるんです。

 なんか嘘付くのも疲れてきたなあ。ドライになれれば楽なんだけどね。力のないやつには、本来は発言権なんてないんや、それ君の考えたことちゃうでしょ、という自分と、みんなで仲良く気持ちよくできたらいいな、そのためにはあたしゃ、なんだってしまっせ、という気持ちが自分の中で葛藤してます。

 ほんと、そこが難しいとこなんだなあ。人の力を信じたい、という情熱は、人をドライにはさせてくれないわけで、自分の中に矛盾を抱え込むことになるんですね。利害とか論理とか、そういう理屈以外で動いてしまうんですよねえ。でもそれは、所詮、自分が悪者になりたくないだけかもしれないけど。こういう矛盾って、人生の永遠の課題かもしれませんよね。こういう矛盾に悩まされるのが、人生というものかもしれません。

 景気が良ければこんな問題吹き飛んじゃうのも、事実ではあるんですけどね。そういう意味では、こんなに時代が進んでも、マルクスが言った下部構造が上部構造を規定する、という定理から一歩も出てないですね。衣食足りて礼節を知るでも何でもいいんですが。

 ブログでは、できる限りポジティブなこと書こうと思うんですが、まあ、世間はお盆だしさ。仕事のことで、ちょっとあってね。さあて、気分を入れ替えて、明日のプレゼンの企画書でも書きますか。ところでみなさん、最近、広告の仕事、おもしろいですか。

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コメント

う〜ん、広告の仕事、最近、
おもしろくないな〜笑
大阪は、特にね。
ほとんど競合だから、
会議に参加しても、あの担当者の好みは、こう、
とかそんな話ばっかしだな〜。

投稿: BRUCE from OSAKA | 2007年8月17日 (金) 19:51

ども。競合は確かにそうなりますが、競合がないと新規はなかなかとれないし、難しいとこですねえ。まあ競合でも1点突破が理想ですが、これだけ苦しい状態だと突っ張りにくいなあ。競合は負けたらゼロの勝負やからなあ。でも、ほんとは1点突破のほうが私の場合、勝率はいいんですけど、最近は臆病になりがちですわ。いかんなあと思います。

投稿: mb101bold | 2007年8月18日 (土) 14:39

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