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2007年9月24日 (月)

お笑い「外資系広告代理店」入門

 暇ネタです。外資にいるといろいろあるわけで、そんな話を少しばかり。連休だしね。

 私、外資系は長くて、いまいる会社が2社目だし、その前は、2つの外資系広告代理店が合併してできたところで、そのスタッフは昔、違う外資系広告代理店にいた人たちで、なんだかんだで合計4社の外資系カルチャーに接してきています。でも、英語話せません。トホホ。

 面接の時、私は英語が話せませんよ、と正直に言いました。面接官は、そんなもの1年もすれば話せるようになるから心配いらないって。で、いま私、外資系10年目。いるだけで英語が話せるなんて、嘘ですからね。話したいあなたは、きちんと英会話学校に行きましょう。

 そんな私でも、いまやすっかり英語ばっかり話しています。単語だけだけどね。例えば、「君はこのグルインから何をラーンした?」とか「それアグリーだよね。」とか「じゃあここ大事だからサマっときますね。」とか。何を言ってるかわかります?私は、最初は「はぁ?」でした。

 最初の「グルインからラーンする」とは何か。これは「座談会式消費者調査から学ぶ」という意味です。ラーンですよ、ラーン。確かに中学生英語レベルの単語ですけど、最初聞かれたとき、ラーンするって一体なんだと思いました。名詞ではラーニングと言って、コンシューマーインサイト抽出のプロセスの大事な過程のひとつです。コンシューマーは消費者。インサイトは心理洞察。グルインは、グループインタビューのこと。これは、ドメスでも当たり前の単語ですね。あっ、ドメスって、ドメスティック、つまり国内代理店のことね。外資系では、やぼったい広告のことをドメドメと言います。そんなに洗練した広告をつくってないのに、失礼な話ですよねえ。

 アグリーは合意のこと。外資系のいいところは、基本は、アグリーかノットアグリーの世界で、セッションでアグリーしたら絶対なんです。あとでごねるのはなし。あっ、セッションというのはミーティング、つまり会議ね。なんかロックでしょ。でも、欧米人って、そんな合理性ばかりでしんどくないかな、と片言の英語でアメリカ人のCDに聞いてみたんです。すると、日本語で「まあ、みんながそう言うならええんちゃうかな」というニュアンスは、「I think I agree.」と表現するそうです。それを聞いて、なんだかホッとしました。

 サマッとく、とはサマリーしておくということ。これは、日本語訳は少し難しいけど、まとめを書いておくみたいなことですね。こういう感じです。2通りのサマリーを書いてみます。

サマリー1

●外資系では日常会話に英単語が混ざる
・グルイン=グループインタビュー。座談会式消費者調査のこと。
・ラーン=学ぶ。ここでは、グルインから重要課題を見つけだすこと。
・コンシューマー=消費者。
・インサイト=心理洞察。
・ドメスティック=国内。通常、日本の広告代理店を言う。
・ドメドメ=日本の外資系広告マンが使うスラングでやぼったい広告のこと。
・アグリー=それでいきましょう。
・ノットアグリー=それは違うだろう。
・アイシンクアイアグリー=まあみんながそう言うなら‥

サマリー2

●このブログの管理人は10年も外資系にいるのに英語ひとつ話せない。

 という感じになります。なんとなくわかりました?

 あとね、なんだか寂しい気持ちになるのは、社内やエレベータなんかで同僚と会うでしょ。すると「こんにちは!」って挨拶されるんですよね。昨日今日会った仲じゃないじゃない、なんか冷たいじゃない、って思うんですよね。いまだになんか慣れないです。外国人がハローって言うのはわかるんです。でも、日本人の社員ですよ。日本人なら「お疲れッス」だろうが、っていつも思います。でも気が弱いから「こんにちは」って返しますけど。

 英語が堪能な営業。そいつは日本語じゃ、あまり話さず自信なさげなのに、英語になると途端に饒舌になって、身振り手振り交えて自信たっぷりになるのは、あれ何なんでしょうね。

 外人の社長。朝早く出社してひとりで仕事してたら、社長も出社。なんか英語でうれしそうに話してくる。で、とりあえずイエス、イエスと適当に返していたら、突然、握手して抱きしめられました。どういう会話の展開になったのかいまだにわからず。あれは、何だったんだろう。

 英語は、アメリカ英語よりイギリス英語の方が日本人には分かりやすいです。thatとかをきちんと使ってくれるし、単語と単語の間が明瞭。英語だけのミーティングもあって、そんなときの疎外感ったらそれはもう。へらへらした笑顔になるしかなくて、ああこれがジャパニーズスマイルなんだろうな、とすごく情けない気分になります。

 それと、もっと寂しいのは、今まで親が私の会社の正式名称を覚えてくれたことがありません。長いんですよね、社名が。それと、社名が漫才コンビっぽいんですよね。いちおう匿名で書いているので、ひとつ前の会社を例にとります。サーチ&サーチ・ベイツ・読広。電話で「はい、サーチ&サーチ・ベイツ・読広です」。舌噛みそうですよね。だからSSBYと略したり、サーチ&ベイツと略されたり。某お得意先の受付で手続きをすると、きれいな受付のお姉さんが「サーチ&ベイツさん、お見えです」って。思わず「サーチでーす!」「ベイツでーす!」「二人あわせてサーチ&ベイツでーす!」って言いたくなりました。

 とまあ、いろいろ書きましたが、外資系広告代理店はいいところですよ。こんな私でも元気に働いてますしね。

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コメント

私は外資のIT系の輸入商社に15年くらい居ます。10年前に技術部門からマーケティング部門に異動になったときの上司が外資一筋のお方で、「Flier」「Stuffer」「Reach/Frequency/Penetration」など分からない単語ばかり混じる話を聞かされてマーケティング用語辞典が欲しくなったものです。しまいには「この紙、グロッシーだね」とか「最初のObjectionしなかったじゃないか!」とか。しまいにはルー大柴並に必要以上に言い換える時もあり、私が親戚の葬儀に出るので休暇を申請したら「Farewellか」みたいなことを言われました。「それってFuneralじゃないの?」と思いましたが勿論上司だから言う訳がない。他には上司が激昂してたときに「この件、イギリス支店からの話で...」と伝えたら「イギリスじゃない、UKだろ」と言われたこともあります。
そんな環境に居るので、普段はカタカナはなるべく使わず、必要以上に日本語(しかも漢字)を使うようになってしまいました。

投稿: JI1V | 2010年4月11日 (日) 01:33

コメントを読みながら、ああ、分野が違うと専門用語も違うもんだなあとしみじみ思いました。半分くらいの用語が私にはわかりませんでした(笑)

投稿: mb101bold | 2010年4月11日 (日) 02:33

そうでしたか~
私のとこはダイレクトマーケティングなので、違うかもしれませんね。
入社した1995年に「BtoB」「BtoC」と聞いて、そういう言い方があるのかあ、と思いました。今では一般的な表現ですよね。ちなみにASAPも入社して初めて知りました。

投稿: JI1V | 2010年4月11日 (日) 18:09

C/Bとかmtgとかもはじめは意味がわかりませんでした。英語圏の言葉は略語系が多くて、意味から類推できないので、余計に難しいです。まあ、慣れればなんということもないんですけどねえ。

投稿: mb101bold | 2010年4月11日 (日) 18:34

ひょんなことからこちらを拝見しました。SSBYもしかしてかぶってます?^^あの会社ってもうないんですか?

投稿: 元受付嬢 | 2011年1月19日 (水) 18:24

SSBYは会社設立からSSとBが別れるまで、すべておりましたので、きっとかぶってますね。お久しぶりです。
ちなみに、SSBYはもうなくて、SSはファロンとくっついてSSF tokyoに、Bはベイツ・アジア・ジャパンになっています。

投稿: mb101bold | 2011年1月19日 (水) 23:55

こんにちは。そうでしたか。Bはまだ生きているのですね。社長もまだDで秘書はKなのでしょうかね^^懐かしいです。

投稿: 元受付嬢 | 2011年2月28日 (月) 10:39

最近、あまり交流がなくてわかりませんが、どうなんでしょうね。そう言えば、Batesブランドが残ってるのは日本だけって聞いたことがあります。
Bates Canadaで2週間ほど仕事をしたことがあるのですが、Bates Canadaももうないそうです。

投稿: mb101bold | 2011年2月28日 (月) 22:48

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