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2007年11月20日 (火)

技術的に可能かどうかはわかりませんが、もうそろそろ「はてなブックマーク」に、自分のサイトをブックマークされないようにする機能を実装してもいいのかもしれないですね。

 私はココログでブログをやっていて、サブブログとしてメモ帳代わりにはてなダイアリーを使っています。そんな私がはてなの話題をココログで書くのは、なんか生っぽいですが、こちらのブログを少しでも育てたいと思っているからです。なるだけ、公共性があったり、きちんと考えて書くものはこちらで書きたいと思っています。ブロガーなら、この気持ちわかりますよね。それは、私だけではなく、多くのブロガーがそういう感じでブログを書いているので、とりたてて珍しくもないとは思いますが。

 なぜはてなのidを取得したのかというと、それは、あるはてなのブログにどうしてもコメントをしたかったからです。はてな村という言葉があるように、ある種、はてなにはコミュニティ感があって、個人ブログながらそこに書かれていることと、そこに書き込む人たちには独特の引力があって、私もその引力に引き寄せられたと言えるかもしれません。私は、はてなの創世記はまったく知りません。なので、はてなが変わったという話もあまりピンと来ないのも事実ではあります。

 前にも書きましたが、ココログのこのブログがまったくアクセスがなく、このまま頑張っても読んでくれる人なんていないのかなと思っていたとき、あれ、なんか読まれてるという日があって、リファラを見るとb.hatenaとありました。ソーシャルブックマークなんて知らなかったし、なんだこれと思いました。私の場合、はてなブックマークのコメントは、書き手としてうれしいコメントだったりしましたし、そこで知り合った方とのちいさなコミュニケーションも生まれたりもしました。ですから、前に書いたはてなへの好印象は今も変わることがありませんし、このような私の体験も、はてなブックマークのひとつの側面ではあるでしょう。

 いつも読んでいるブログで、ときどきはてなブックマークのネガティブコメントについて語られることがあります。はてなブックマークは人の悪意の部分を誘発するシステムの欠陥があるとか、匿名で根拠なく批判するのが許せないとか。私は、そのブログを書くブロガーを人間的に信頼している部分もあるので、本音を言うと、すごく動揺する部分があるのですね。

 私自身は、はてなブックマークについてどう考えるかというと、このサービスは、愚衆化とか言われますが、やはり新参ブロガーをすごく支援してくれるサービスであると思うし、ソーシャルブックマークというサービスに、それを読んだ人の感想コメントをつけることを実装したはてなブックマークは、非常に優れたウェブサービスであると思っています。それと、ウェブになぜ書くのかということを考えると、それは、書いたものが、とりあえずは不特定多数に読まれる可能性を手に出来る点だと思うし、その意味では、そのメリットの等価交換として、不特定多数の中に含まれる不都合な部分も引き受けなければならないというのは、ウェブに能動的にはじめる時に前提としてありました。

 それは、有名人であろうと、これまでのネットでの活動によって知名度のある人であろうと、同じだと思うのですね。例えば、芸能人がウェブで書くのは、この不特定多数に届くかもしれない可能性にあるのだと思いますし、その意味では、コインの裏表であり、等価交換として引き受けなければならないデメリットの部分は同じだと思います。能力のあるなし、言論の質にかかわらず、それはウェブを利用する人に等しくあるはずです。

 そういう意味で、はてなブックマークもまた、いままで可視化されなかった読者の感想みたいなものを可視化するというメリットのコインの裏側であるデメリットは、個々人で対処しなければいけないものであると私は思うのですね。それは、そのコメントを受けると言うことではなく、idであり、ブログのコメント欄にも書かれていない感想であるからこそ、あえてスルーするという大人の対処を含むものです。基本的に、はてなブックマークのコメントはスルーするという態度表明は、それはそれでありだと思います。私は、コメントが今だに苦手だから、こういう照れ屋さんな感じがするコメントにも照れながらコミュニケーションをさせていただいていますが、仮に私のブログのブックマークコメントに不都合なコメントがあふれたとしたら、それは私はなかったことにする大人の対処をしたいと思っています。

 でも、もしかするとこれは、私がはてなブックマーク以降にウェブの世界に入ってきたからかもしれませんね。はてなブックマーク以前からウェブにいる人にとって、はてなブックマークができたことで不快に感じているならば、その不快さは当然受けなくてもよかった不快さではあるのだとは思うのです。しかしながら、はてなブックマークのコメント機能を除去するという解決策は、一方的にすぎるような気がしますし、それよりも何よりも、ウェブの進化というのは、このような書くことやコミュニケーションをすることの垣根を低くするとこに本質があったと思うのですね。私は、どうあろうとそのウェブ的な価値を肯定したいと思っています。アマゾンのレビューのように、それはウェブがもたらした新しい価値だと思うのです。

 そう考えると、解決策はひとつしかないように思います。それは、はてなブックマークに自分のサイトがブックマークされないようにする機能を実装することです。それが技術的に可能かどうかはわかりません。無断リンク禁止を主張する人が、googleやYahoo!から無断リンクをされない権利を手にできなかったように、無理なのかもしれないですが、この解決策は、ウェブのメリットとデメリットの等価交換という観点からもすっきりするような気がします。

 もうね、はてなブックマークをめぐるそれぞれの主張の応酬は不毛だと思うんですよ。エントリーとはてなブックマークのコメントという言論の立ち位置の非対称性もあるし、いつまでたってもかみ合わないですよ。それこそ、不毛だと思うなら見なければいいっていう話ですけどね。私は、こんなエントリーを書きながらも、人のモラルにまだ期待はしているんですけどね。楽観的すぎますかね。あと、こういうこと書くと誤解されそうなので言っておきますが、ブログではてなブックマークについての不快感を書くのはありだと思ってますから。私がはてなブックマークについての好感を書いたのと同じようにね。それと、私は、もしその機能が実装されても、その機能は使いませんので、そこのところをお間違いのなきよう、よろしくお願いしますね。ではでは。

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コメント

「自分のサイトをcocologからハイパーリンクされないようにする機能があるといいですね」というのもアリなのでしょうか?
もしくは「自分の本をレビューされないようする機能があるといい」とか。ソーシャルブックマークという他人の領域に書ける事を外部から制限するという発想は独特ですね。(もちろん名誉毀損・脅迫などは法的に駄目なので論外です)

投稿: otsune | 2007年11月20日 (火) 22:26

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