いきつけのバーに連れて行ってもらうと、なぜか涙目になるんです。
職場の先輩とか同僚とかと飲んで、そのあと、ちょっと寄ってく?なんて言うから、いいっすよなんて答えて、どこ行くんだろなんて思いながらついて行くと、その人の行きつけのバー。常連さんやら、マスターやらが、やあいらっしゃいなんて笑顔で迎えてくれます。
そのお兄ちゃんどなた?なんて感じの常連さん。こいつ、職場の同僚ですとか、後輩ですとか軽く紹介されて、満面の笑顔ではじめまして、なんて言って、ハーパーの水割りなんかをとりあえずたのみます。その人は、元気してたあ?久しぶりじゃない、なんて常連さんとおしゃべりを楽しんでいる。でもって、私は、これぞジャパニーズスマイルといった顔で、ニコニコニコ。でもって、ちょっと涙目。時間がたって、その常連さんとも仲良くおしゃべりできていても、なんか心が涙目。
なんか苦手なんですよね。楽しいことは楽しいんだけど、ああこの人はこんなにあったかい世界を別に持っているんだなあ、なんて考えると、ジーンとなって、まるで小説みたいな状況が現実にあることにとまどいながら、ひとり、おどおどおどおど。単なる人見知りなんだろうけどさ、でも、ああいう感じって、なんだろな。このビミョーな感覚、共有できる人、いるのかしら。あなたは、どうですか。
これを読んだ知人が、ああ、あいつは苦手なんだな、これからはあの店行くのやめとこ、なんて思われると困っちゃうんですけど。別にいやな訳じゃなくてね。むしろ、何度でも行きたいくらい。私には、いきつけのお店はないんですよね。お昼に行くと、ひさしぶりって言ってくれるそば屋さんはあるけどね。
いきつけのお店って、ありますか。ある人は、ちょっとうらやましいです。あれっ、ミキちゃん来てないの、えっ、あっそう、そうなんだぁ、別れたんだあ、そうかあ、でもさあ、まだミキちゃん若いし、気立てもいいからさあ、じゃあ、オレ、今度いい男紹介しようかな、って、ちょっとぉ、それはないって、オレはないっしょ、みたいなおしゃべりをしてみたいです。モーレツにあこがれます。いきつけの店ができると、いつもの風景がすこし変って見えるんだろうな。
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コメント
あるJAZZ喫茶マスターの告白
お客様には公平を期するように注意して、常連さんも一見さんも同じ応対を心がける。だがたいてのお客様は(あるいは愚痴かもね)で話を聞いてもらいたがり、その客のほうに引っ張られがちだがそこを上手くさりげなくみんなに平等の対応、うーん難しい...
投稿: あんぷおやじ | 2008年4月 4日 (金) 02:07
うーん、それは難しそうですねえ。
あんまり平等にこだわりすぎても、なんかあれですものねえ。そんなマスターさんたちの試行錯誤で、お店の空気というか個性がつくられるんでしょうね。
投稿: mb101bold | 2008年4月 4日 (金) 09:04
また、ファットチューズディ、
行こうぜぃ。笑
あれから、全然行ってへんけど。笑
投稿: のばらパパ | 2008年4月 4日 (金) 09:48
>のばらパパさま
いいっすねえ。(笑)
考えてみると、私は年に1回か2回だけど、ファットチューズデイには20年近く通いつづけているので、一応いきつけの店にはなりそうですね。
春一の帰りにでも、ぜひぜひ。
投稿: mb101bold | 2008年4月 4日 (金) 13:16