らも教
昭和42年生まれ。男。関西出身。中学までは優等生。進学校に入るも落ちこぼれる。このくらい条件を絞り込めば、たいがいは高校時代に中島らもを読んでいるはず。そう言えば俺もそうだな、と思ったあなた、ね、当たってるでしょ。
今思えば、朝日新聞の「中島らもの明るい悩み相談室」は抜群でしたね。朝日新聞であんな連載をやっていたらもさんは偉いと思います。私なんかは、妙な言い方だけど、らもさんのエッセイを読んで、努力をすることを覚えたんですよね。最悪やなあ、と思う状況から抜け出すための努力。今どきのネットにあふれるライフハックじゃなくて、もっともっと地に這いつくばった感じの。
あのもっさりした話し方もよかったなあ。あの人はラジオはやらなかったのではないかな。テレビに出ているのはよく見かけたけど、らもさんのラジオは聴いたことがないから。あの話す速度では、表情の見えないラジオはもたないですよね。
らもさんの本は、今も本棚にたくさんあって、今でも、それこそ暇があればちょくちゅくつまみ読み。そんでもって、ネットの中にらもさんの言葉がないかな、なんてググっていたら、こんなの見つけました。
ユリイカ2004年5月号に掲載されたものの転載みたいです。らもさんがお亡くなりになったのが2004年の7月26日。2ヶ月前のものですね。なんとなく感傷的になるけど、いつものらもさん節炸裂で、けっこう楽しく読めました。
そのインタビューの最後のほうに、インタビュアが「らもさんが宗教に入らないのは、僕はうれしい。」なんてことを言うんですね。らもさんの答え。「LSDくれる宗教やったら入ってもいいけど。」らもさんらしいなあ。駄目ですからね、LSD。いちおう言っときます。で、インタビュア。
—— 宗教始めるというのは,どないですか
中島 いや,考えたんですよ。“らも教”というのを。ダライ・ラモ(笑)。ただ,教える教義がなんにも思いつかない。
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