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2008年6月19日 (木)

「わかる」ということ

 今日、街で何気なく手にしたフリーマガジン「R25」にいいことが書いてありました。無料なのになかなかやりますね。ちなみに、関東圏以外の人はご存じないかもしれませんので説明をしておきますと、「R25」というのは25歳くらいのビジネスマンを対象とした無料週刊誌。駅や街に設置されたラックに置かれています。広告業界では、新しい広告媒体の成功事例として有名で、この無料雑誌、媒体費的にはもはや高級紙なんですよね。「L25」というビジネスウーマン向けのマガジンもあります。こちらは、ちょい苦戦してるようです。

 で、そんな、広告系ブログっぽい裏話はどうでもいいとして、いいこと書いてありました、の中身です。一部引用しますね。

そもそも「わかる」とは「分かる」。つまり分類することが、すなわち「わかる」ということなのである。本質を理解しなければわかったことにならないという考え方もあるが、本質というものはどれもこれも似たようなもので、追究するとかえってわからなくなる。この「わからなくなる」という感覚は「分けられなくなる」状態に由来しているので、やはり「わかる」とは「分ける」ことなのである。

「名前がわかればひと安心」-結論はまた来週(2008.06.12) 高橋秀実

 私は、ノンフィクション作家の高橋秀実さんの連載「結論はまた来週」を楽しみにしていて、いつもなるほどなあと思うのですが、今回のは、ことのほかなるほど感が大きかったです。な、な、な、な、なるほどー、という感じです。

 私は医薬品会社の広告を担当していたりするのですが、そこでいつも出る話が、疾患と症状の違い。例えば、咳。咳は症状です。でも、この症状を発生させる疾患はたくさんあって、代表的なものは風邪、喘息など。で、風邪について言えば、風邪は複数の疾患の総称で、急性鼻咽頭炎、急性喉頭炎、咽頭結膜熱、インフルエンザ、マイコプラズマ肺炎等いろいろと分かれます。そういうふうに分類することで、医学は発展してきたんですよね。

 もし疾患と症状という分類がなかったら、治せる咳と治せない咳がある、みたいなことになって、咳そのものが恐怖の対象になっていたりしたかもしれません。

 広告なんかも、分類により、ぐっと整理されたものになります。マス広告、ネット広告、SP、PR、口コミに始まって、企業広告、ブランド広告、商品広告、販促広告、プッシュ、プル、ハードセル、ベネフィット、トーンアンドマナー、プロポジション、コンセプトとまあ、いやになるほど細かく分類していきます。

 確かに分類するとすっきりとはするんですが、ときどき、あまりの細かさにイラッときたりもして、「そもそも広告というものはなあ」なんて言ってみたくなりますが、まあ、この「広告とは」を追求するとかえってわかりにくくなるのは事実のようですね。反省してます。

 とまあ、本日2回目の投稿にもかかわらず、結論はなにもありません。ただただ、なるほどなあ、と思っただけでして、結論はまた来週ということで。本当は、このフレーズを言いたかっただけだったりして。ではでは。

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コメント

私は、ちょっと違うな。
「わかる」ってのは、理解するって
事で、たとえば動作の仕組みがわかる。
原因と結果の関係がわかる。って事だと
思っています。
「わかる」が分ける事ができる、分類
する事が出来る、ってだけでは、本質が
「わかった」事に成らないのではないで
しょうか。

投稿: をたくな講師 | 2008年6月20日 (金) 09:05

をたくな講師さん、おはようございます。

まあ、その通りだと思いますが、高橋さんもあえてそう考えてみた、ということでしょうね。でも、本当の意味で分けることができるということは、「理解」できなければできない、と言うこともできるのかな、なんて思ったりもします。

投稿: mb101bold | 2008年6月20日 (金) 11:10

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