Mangaの謎
Wikipediaの英語版にある「Manga」(参照)の項目を見ていたら、なにやら違和感のある画像が。注釈には、「The kanji for "manga" from Seasonal Passersby (Shiki no Yukikai), 1798, by Santō Kyōden and Kitao Shigemasa.」とあります。
Santō Kyōdenというのは江戸時代の戯作者、山東京伝(参照)。Kitao Shigemasaというのは、浮世絵師の北尾重政です。ちなみに、山東京伝のお師匠さんが北尾重寅。Shiki no Yukikaiというのが、よく分かりませんでしたが、似たような書名では「四季交加」というものがありました。Mangaを表す漢字ですよ、というわけですね。で、下の画像がそれ。
画に強烈な違和感がありますね。この画像の元というのがあって、そのリンクを辿っていくと、Manga_in_Jp.jpegが。注釈に「Source: Kern, Adam L. 2006 Manga from the Floating World: Comicbook Culture and the Kibyoshi of Edo Japan. Cambridge, MA: Harvard University Asia Center. Figure 3.3, page 141. Image from Preface to Seasonal Passersby (Shiki no Yukikai, 1798)」とあります。上の画像は、江戸時代のコミックカルチャーについて書かれた書物からスキャンしたものらしい。
どうやら英語版Wikipedia「Manga」の項目にあった、この「漫画」の画像は、このスキャン画像をトレースしたもののようです。なかなかきれいにトレースするもんですね。とまあ、そんなことに感心する前に、この「画」は、正しいのでしょうか。もしかすると旧字体なんでしょうかね。違う気もしますが、このへんあまり詳しくありませんので、私にはわかりませんでした。それとも、やっぱり、なにかの間違いなのでしょうか。なんでしょうね。
でも、ちょっとカッコいいな、と思ってしまうのはどういうことだろう。サイバーパンクが世界的に流行した頃、世界の若者たちがChiba City(近未来では日本の首都はチバシティだったらしい)と書かれたTシャツを着ているという話を聞いたときの感覚とちょっと似てますね。って似てないか。まあ、タイポグラフィーとしてのカッコ良さはあるような気もします。ではでは。
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