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2008年7月17日 (木)

詩人の言葉

 どうにも眠れない。明日、早いのに。言葉について考える。どれだけ論じきれたか、を目指す言葉は、つまりは結果。その論の運用において、どれだけ成功したか、あるいは、しそうか、で決まる。

 それは、つまりは、仮定された0地点から、その上を目指す言葉。優劣を競う言葉。ここに書いてきた言葉の多くは、こういう言葉だと思う。それは、仮定された0地点からしか発することができない言葉でもある。

 けれども、0地点は、仮定にすぎない。0地点などない。仮定するだけだ。仮定できなければ、書けなくなる。詩人の言葉は、違う。0地点を仮定しない、今を切り取る。幸福を切り取る。不幸を切り取る。今を定着させる。

 私がジャズに魅かれるのは、今を、瞬間を、世界に定着させる運動だから。幸福を切り取る。不幸を切り取る。それは、今という瞬間を定着させる意味において、幸福、不幸が、等価になる地平を目指している。

 そういう詩人の地平から、論じるという行為を見ると、それは、今の世界そのものを定着させる行為になるのではないか。論じるという本来的な意味は、つまり、詩人の言葉と同じなのではないか。そんなことを考えた。

 瞬間は過ぎ去り、過去になる。しかし、その瞬間を、切り取り、定着させようとする。言葉で、音で、色で、形で。なぜなんだろうか。理由はなんですか。毎日書く、ということは、その理由をさがすことかもしれない。

 それは、日々細胞が生まれ変わり、過去と、現在の構成要素が違うにも関わらず同一性を保つ、生命のように、日々違う思いの、どうしようもない同一性が、私なのだろう。その同一性は、きっと変えようがない。

 世界でたったひとつの、といった流行歌があったけれど、そのたったひとつの私、というものは、じつはそんな同一性なのだろう。それを誇るとか、嫌悪するとか、そんな解釈を拒む、どうしようもない同一性。

 外が明るくなってきた。明日の朝、仕事で人に会う。そのときの私は、夜更かしで眠い私だろう。それを隠そうと繕う私だろう。想像できるのは、その程度。その先は、わからない。そろそろ寝ます。おやすみなさい。

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