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2008年10月19日 (日)

日曜の夜に阪神・中日戦を見ながら、風邪が治りかけのぼんやりした頭で、東京と地方のこととか、これからのコンテンツ制作とか、いろいろ考えてみました。

 今期の阪神タイガースは、歴史的逆転され劇を演じて、リーグ戦を2位で終えました。夏頃はこんなふうになるなんて思いもしませんでした。あのイケイケ感はなんだったんでしょうね。がっかりです。とほほ、という言葉がこんなに似合う状況は、そうないんじゃないかなと思います。

 あんまりこのあたりを深く掘り下げていくと落ち込んでくるので、ぼやきはこのへんにして、ちょっと考えたことなどをつらつらと。日曜日だし。

 セリーグのクライマックスシリーズがはじまって、そういえば今日は阪神・中日戦だよなあとテレビのチャンネルをさぐってみると、地上派はどこの局もやってないんですよね。唯一、NHK BS-1だけが中継していました。東京に住んでいると、もうプロ野球は終わった感じがすごくありますね。私は阪神ファンですが、巨人ファンにとってみたら、ほんと奇跡の大逆転劇だったと思います。けれども、まわりの巨人ファンはほとんど盛り上がっていませんでした。

 巨人戦のテレビ中継もめっきり少なくなって、プロ野球はもはや国民的スポーツではなくなってきているのかも、なんて声も私のまわりでよく聞きます。でも、私は、そのへんは少し首をかしげるところがあります。

 今年は、個人的な事柄もあって、大阪にしょっちゅう帰っていて、その度に、私は大阪で阪神戦のテレビ中継を見てきたからです。関西では、独立UHF局のサンテレビ(神戸)がほぼ毎試合中継していますし、在阪準キー局も阪神戦の中継に力を入れているようです。有名なABCとサンテレビのリレー中継(9時までABC朝日放送で中継して、9時からサンテレビに引き継ぐ)もあります。

 うちの親父なんかも、話すことと言えば阪神のことばかりでしたし、甲子園球場にはたくさんのファンが詰めかけています。今日のクライマックスシリーズは、阪神主催試合で、甲子園球場改装中のため、京セラドームですが、1塁側は満員です。

 私は東京と大阪のことしかわかりませんが、たとえば中日ドラゴンズの人気は中部圏では依然として高いような気がしますし、福岡ダイエーホークスにしても、広島カープにしても、東北楽天ゴールデンイーグルスにしても、北海道日本ハムファイターズにしても、地元では人気があるんじゃないかな、と思います。

 東京に住んでいると、そういう他の地方のことがわかりにくくなるような気がするんですよね。東京の出来事が、全国の出来事であるように思ってしまうところがなきにしもあらずです。この感覚は、私は、ちょっと危険かなと思っています。ちょっと事実を見誤るんですね。事実を見誤ると、そこから構築されたプランは、いかにそれが緻密でも、根本が違うので間違ってしまうんですね。

 我々広告業界の人にとっては当たり前ですが、たとえば新聞。朝日新聞と読売新聞は全国紙という言い方をしますよね。人口カバー率で言えば、その二紙は大きいほうですが、それでも全国紙と言い切ってしまうのは、少し躊躇します。

 名古屋の人は、ほとんど中日新聞を読んでいて、朝日、読売はわずかの人しか読んでいません。長野の人は、信濃毎日新聞。北海道の人は、北海道新聞。徳島の人は、徳島新聞。特定の地域では、朝日、読売と言えどもシェアはごくわずかです。

 こうしたことは、東京に住んでいると見逃しがちです。つまり、名古屋とか長野といった広域の地域の人が、ほとんど朝日、読売を読まない、ということは、ある意味、日本経済新聞を除くすべての新聞は、その本質が地方紙である、という見方もできます。

 たとえば、歌手のやしきたかじんさん。東京での知名度はわずかです。一頃、全国ネットで「たかじんのバー」というトーク番組をしていましたが、その番組が終わってからは、大阪で活動されています。大阪では、たぶんナンバーワンの芸能人です。「たかじんのそこまで言って委員会」という時事ネタを扱う討論形式のバラエティ番組が人気です。

 で、この「たかじんのそこまで言って委員会」は、関西の人たちだけに人気があるのかというと、そうではありません。この番組、東京以外のほぼ全域で放送されているんですよね。つまり、この番組の人気を知らないのは、東京地区の人たちだけ。

 これには、たかじんさんの東京キー局嫌いや、制作側にも中央との距離を置く姿勢がある、などの事情があるようです。私なんかは、単純にあの番組は面白いので東京でも観ることができたらな、とは思いますが、東京だけは流さないという感じも、今の時代のアンチテーゼとして面白いなあ、という気持ちもあります。

 私は、なんとなく最近のこういう流れ、いい流れだなあ、と思っています。Perfumeの人たちが広島弁を使ったり、そういうのいい流れだなあと思います。これはきっと、逆説的なネットの影響なんでしょうね。ネットによって、地域を無化すると、リアルでは逆に地域ということを意識するようになる、という感じ。

 著作権とかの問題で実現が難しそうですが、全国のテレビ局やラジオ局の放送がネットで視聴できるようになったら、きっといまの状況はすこし変わるだろうな、という気がしています。テレビは低レートの荒い画質でも、とりあえず全国の放送を見られるようにしてしまう。そうすると、日本の放送コンテンツは少し変わってくるのではないかと思います。

 もしCMとかも含めてそのまま流せるようになれば、地方局制作のローカル番組でも、少しでもネットで人気が出てくれば、ナショナルスポンサーも興味を示すかもしれないし、それは地方のコンテンツ制作にとっては良い影響をもたらすのではないかなと思います。いろいろ考えていくと、いろいろ障壁は出てくると思いますが。まあ、ちょっとした思いつきです。

 それにしても、今日の阪神タイガースは安心して見られますね。なんとかつながったという感じですね。藤川球児投手が出てきました。このまま守りきっていただきたいものです。そういえば、ずいぶん前の話ですが、藤川投手のテーマとしてリンドバーグの「every little thing every precious thing」(参照)という曲がいちやく脚光を浴びましたね。いい曲ですよね。

追記:今日は勝ったみたいです。

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コメント

初めて投稿させていただきます。同じ広告業界にいらっしゃる先輩として本当にいつもブログ楽しく拝見しております。

今回の東京にいる感覚、本当にその通りだと思います。私もサラリーマン時代に先輩に本当に口うるさく【東京は孤島】ということを言われていました。

情報をそぎ落として最終的にでてくるものが東京である、と先輩が言っていたのを、ふと思い出しました。

ネットが便利にも不便にもしていると思いますが、番組コンテンツの件は本当に名案だと思います。水曜どうでしょう?やSAKUSAKUなど成功事例などもありますし本当に興味ぶかいな~と思い読ましていただきました。

これからも読みますので、頑張ってください。長々とコメントすいませんでした。

投稿: 渋谷フェイス | 2008年10月20日 (月) 01:08

渋谷フェイスさん、はじめまして。
私は大阪出身ですから、東京も日本の一都市やがな、みたいな気持ちもなきにしもあらずですけどね。
今後ともよろしくお願いします。

投稿: mb101bold | 2008年10月20日 (月) 03:12

乱入者です。どうもです。

興味を持って読みました。
何せ、私、四国なんです。
広島のテレビがきれいに
見れます。カープは確かに大人気ですね、
広島県は!
デーゲームもよく放送されてます。
たかじんもそうです。
人気ですよ。あれはおもろい。
そういえば、昨日のお昼の放送で
先週から静岡地区が放送されるように
なったとのこと。(ちなみに秋田地区も)
その視聴率が、2.8%で、たかじんが
その怒りを一瞬爆発させてました。
(もちろんP音で音を消してましたが)
四国もいろいろ町おこしやら何やら
やってますが、中々定着しませんね。
やはり、広告屋の力が必要か?
もちろん「考える」広告屋さんかな?
ではでは。

投稿: 乱入者 | 2008年10月20日 (月) 16:27

どもです。
乱入者さんは四国なんですね。大昔、とくしまCITYの仕事をやったことがあります。あの施設ができたときに、新聞15段をつくりました。たしか、私の初15段だったような。
そう言えば、うちの親父は生まれが広島なんですが、彼の子供の頃にはまだカープが誕生していなかったので、阪神ファンです。5歳くらい違う親父の弟はカープファン。
町おこしとか、難しいですよね。なんかね、町おこし系の企画って閉じた感じがするんですよね。あまり地域性とか考えずにやったほうが開く感じはでるのかもしれませんね。

投稿: mb101bold | 2008年10月20日 (月) 17:53

つながりついで(^^;に、こちらにも。

関西人のアイデンティティをもつ者としては歯痒いんですけど、でも、
「東京(というか首都圏)だけ」相手にしていても十分商売が成り立ってしまう、っていうの、ありません?
この前アクセス解析からのブラウザシェアの話してはりましたけど、同じく「地域」見たら「東京」が断トツだったりしませんか?

そういうのを見ると、マスメディアにしろネットにしろ、「東京(の話題)がすべて」になってまうのも、まぁ、しゃーないわなぁ、という気にはなるんですよね……

投稿: Tristar | 2008年10月20日 (月) 22:11

>「東京(というか首都圏)だけ」相手にしていても十分商売が成り立ってしまう

これは大いにありますね。広告をやってると、東京ローカルだけでかなりの人口をカバーできてしまいます。
地域で見ると、東京35.7%、大阪8.4%、神奈川7.8%、愛知5.1%、埼玉4.1%という感じです。見事に実務の感覚と同じです。
なんとなく思うんですが、地方発信のものがそのまま全国発信になるシステムみたいなのは、ネットはつくれるかなとは思うんですよね。最近の芸能人の方言みたいな感じですが。そうなると、量の問題はあるけど、質では状況を変えられそうな気が。
京都の音楽は、そのまま世界につながっている、なんていい方がされますが、そんな感じです。

投稿: mb101bold | 2008年10月20日 (月) 23:08

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