いろいろな思い
とある広告企画が実質終わりました。4年ほど前に、自主提案で始まった企画でした。それほど大きな仕事ではないのですが、愛着のある仕事でもあったし、反響もそれなりにあって、愛していただいているなという実感の持てる仕事でもありました。楽しみにしてくれている人もそれなりにいたようで、やりがいもそれなりにありました。
自主提案を行ったときの先方の担当者が、人事異動でひとりもいなくなり、新任者の方は、この企画の芯の部分を理解してくれなかったようです。私から見ると、彼は、この企画をどうしても変えたかったのでしょうし、そうでなければ自分にとってはメリットがないと考えているように思えました。そして、彼が自分で創作したいというように見えたし、何よりも目線が内向きでした。彼から見ると、私は古いことを守ろうとする頭の堅い兄ちゃんに見えたのだろうと思います。
これだけは変えてはいけないという最低限のことを彼に伝え、それを明確に否定され、受け入れられなかった時点で、実質的に私の中でこの仕事は終わりました。世の中にはいろいろな考え方があるし、広告は最終的には、出稿する企業のものだから、仕方がないですね。責任を取るのはその企業自身だから。
喧嘩をしようかとも思ったし、担当自体を降りてしまおうとも思ったけれど、きっと、それは会社員の落とし前の付け方としては違うのだろうな、と思いました。言うことは言って、それでも理解してくれないのだから仕方がないです。きっと、そこには違う動機があるのだろうし、その動機を見破ることは、その人自身を否定することになるかもしれないとも思い、いまできることは最低限のケアだろうと考えました。さすがにこれは世の中に出すものとしては、稚拙すぎるし恥をかきますよ、みたいな。
まあよくあることではあるな、と思いますが。でもまあ、私がブログで読みたいものは、こういう忸怩たる状況で、人はどんなことを考えるのかな、みたいなことだったりしますし、ブログというメディアの制限の中で、書き記しておこうと思いました。
* * * *
一方で、いい仕事ができたと思える仕事の制作スタッフでの打ち上げがありました。このブログを私が書いていることを知っているみなさま、楽しかったです、お疲れさまでした。またよろしくお願いします。駆け出しの人、ベテランの人、テレビでおなじみな人、みんなが集まって鍋を囲みました。監督曰く「みんな個性が強くて、みんなバラバラ。だけど、なんかまとまっている。」いつのまにか、そんなチームが出来てしまいました。
年末でそれぞれが忙しいときに、こんな会を開いてくれたみなさん、素敵なビデオをつくってくれた制作くん、ありがとうございました。紅白のリハの合間をぬって出席してくださった南さん、ありがとうございました。福岡のCG会社のみなさんやスタジオ作業が続いている人をはじめ、残念ながら出席できなかったたくさんの人、この場を借りてありがとうございました。いろいろ未熟な私ではありますが、来年もいい仕事をしていきましょう。
今回は私にとっても学びが多かったです。子供が真似したくなる振り付けは、子供っぽいやさしい動きではないこととかいろいろ。要は、振り付けに限らず、見る人をなめちゃいけない、ということが今回のもっとも大きな学びだったと思います。それと、子役のたまちゃん、君にはすごく助けられました。ほんと、ありがとう。キャンペーンが立ち上がり、まだまだ先は長いですが、きめ細かく工夫を重ねて行って、なんとか結果を出して行きたいと思います。
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コメント
新作CM、今日拝見しましたよ!!(^^)
とってもかあいい。踊りもいいですね。ぶたさんもかわいさが増しているように見えました。あの業界ではあんまりカワイイCMって見ない気がするから、すごく印象に残りました。
投稿: ggg123 | 2008年12月13日 (土) 19:22
ま、やなこともあれば、いいこともありますね。人生いろいろです。
投稿: mb101bold | 2008年12月14日 (日) 00:44