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2008年12月19日 (金)

わかりやすいジャズ&フュージョンの名曲をご紹介します。苦手な人も、だまされたと思って、ぜひ一度聴いてみてくださいな。

 わかりにくいものも好きなんだけど、わかりやすさは大切だし、わかりやすいものをつくるのは案外難しかったりします。広告でも音楽でもなんでもそうだと思いますが、ある種の難解さとは、素人臭さや青臭さに通じる部分もあるし、私は学生時代にジャズをやっていて、自分で言うのもあれですけど下手っぴで才能がなかったから、けっこう難解に逃げたところがありました。

 モード的解釈とかいって、12小節ブルースに妙なテンションノートを入れまくって、リズムも変拍子的要素をふんだんに盛り込んで、なにやら賢そうな音作りをしたり。まあ、今から思うと若気の至りだったりもして、かわいらしいよな、なんて思うんですが、ほんとはわかりやすいことから逃げると、そのジャンルが細って来て、あとはレトロしか逃げ場がなくなるような感じになってしまうんじゃないか、とぼんやり考えています。

 今、ジャズやフュージョンが流行らないですよね。なんかどんどん難しくなって、普通の人が楽しめない音楽になってきているような気がします。と嘆いてばかりいてもしかたがないので、ジャズやフュージョンが全盛だった頃の、普通の人にもわかりやすくて、なのに本物、という音楽をYouTubeから。ちょっと昔のジャズ&フュージョンです。

 渡辺貞夫の「RENDEZ-VOUS」ですね。バックメンバーがすごいです。ドラム、スティーブ・ガッド。ピアノ、リチャード・ティー。ギター、エリック・ゲイル。元Stuff勢揃いです。ベースのウィル・リー、いいですよねえ。それほど超絶的なテクニックでもないのに、グルーブが他のベーシストとはまったく違います。昔は、ウィル・リーはそれほど好きではなかったんですが、今聴くと、これぞベースマンという感じで。プロフェッショナルって、こういうことなんだろうな。

 続いて「FIRE FLY」。蛍です。これは前に、大阪城ホールで日本人リズムセクションのバージョンも聴きましたが、それはもっと上品な感じで、そのバージョンのほうが日本語でいうところの「蛍」に近かったような気がします。こちらは、やっぱりアメリカ的。エリック・ゲイルのギターソロが素敵。出だしなんか、もうね、何と言うか、いいでしょ。難しいラインでもないんですけど、エリック・ゲイルでないと弾けないギターですね。

 ウェザーリポートの「BIRDLAND」。ジャコが楽しそう。それだけでもう満足なんですが、あえて言えば、メロディがわかりやすいですよね。誰でも口ずさめます。リーダーのジョー・ザビヌルは、こういうキャッチーなメロディを書かせたら天下一品。気難しそうな風貌なのに、愛嬌があるメロディを書くんですよね。インタビュー映像なんかを見ると、わりと皮肉家っぽくて斜に構えたところがあるけど、時折見せる笑顔がかわいくて、どことなく憎めないじいさんぽくて、ある意味で人柄そのまま。お亡くなりになったときも、その人柄を惜しむ声が多かったですよね。

 若き日のジョー・ザビヌル。キャボンボール・アダレイ・クインテットの名曲「Mercy,Mercy,Mercy」。ザビヌル作。これが作曲家としてのザビヌルの出世作です。これは、世界中で今も愛され、多くのアマチュアジャズマンたちに演奏され続けてている曲です。

 最後にStuffの名曲「My Sweetness」。リチャード・ティーのローズ。聴く人を選ばない気がするんですよね。やさしい気分になれるし、音楽があまりわからない人でも、気負いなく楽しめるのに、音楽に詳しい人も満足できる感じ。

 最近、こういう感じのジャズやフュージョンがなくなってきたなあと思います。超絶テクニックのギターバトルとか、ベースバトルもいいけど、そういうの好きなのは、やっぱり楽器やっている人だと思うんですよね。そうじゃなくて、たまたま聴いて、ジャズとかフュージョンとか、もっと大きくいうと、音楽が好きになるような、そんな肩の力が抜けたプロの音楽が聴きたいなあ。わかりやすいことって、大事だよな、と最近思っています。ではでは。

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コメント

mb101boldさん、こんにちわ(^^)
あのね、
>キャボンボール・アダレイ

↑これ、キャノンボールだよね?私はあんまり音楽に詳しくないけど、キャノンボールはウチにあるの。それで結構好きです。お掃除するときとかにかけると、はかどりますよん。

ではでは~(^0^)/

投稿: ggg123 | 2008年12月19日 (金) 11:29

いいですねえ。ウェザー・リポート大好きです。70年代後半から80年代前半のジャズ・ロック・フュージョンは、リアルタイムで聴いていたわけではないのですが、個人的にはこの頃の音楽が曲・演奏ともにベストで、音楽シーンからどんどん魅力が薄れて現在に至る気がします。ナベサダもこんなに凄いメンバーでやってたなんて・・・。ジャコ・パストリアスやスティーブ・ガッドを超える演奏家は(テクニックがあったとしても)もう現れないかも知れません。CDが売れないのはネットのせいばかりではないと思います。音楽業界自体が、音楽を使い捨てにしてしまった結果では?

投稿: GO2 | 2008年12月19日 (金) 11:42

>ggg123さん

きっとWORK SONGですよね。あの曲、元気が出ますよね。今の時代にぴったりかも。

>GO2さん

ウェザーリポートやスタッフは、私もリアルタイムではないのですが(件のナベサダはリアルタイム)、あの頃がフュージョンの最も円熟していた頃ですね。
以降は、ジャンルが細分化していって、そのジャンルの愛好者でないと良さがわかりにくくなっていったような気がします。マーケットも問題もあるんでしょうね。マスを想定しにくくなったというか。

投稿: mb101bold | 2008年12月19日 (金) 14:18

はじめまして。思わすレスです。
高校生の時ふとFMから流れた'76のweather reportのジャコの演奏を聴いて、ベース屋だったので打ちのめされました(最近はDVDで出ているようですけど)。その後のFusionの10年はすばらしかったですね。最近は、ジャズはあまり聞かなくなりました。ポップス・ソウルのオールディーズを追いかける日々ですかね。
失礼しました。ではでは。

投稿: charlestonblue | 2008年12月21日 (日) 11:34

charlestonblueさん、はじめまして。

>高校生の時ふとFMから流れた'76のweather reportのジャコの演奏を聴いて、ベース屋だったので打ちのめされました

そう。ジャコは「打ちのめされる」という言葉がぴったりですね。テクニックはもとより、リズム感、キャラクター、もろもろすべて、こんな人が世の中にいるんだ、という感じ。
という私も、エレベはジャズベのフレットレス(JAPANですけど)を使っておりました。
よみうりランドイーストの伝説ライブ、同時代なんですよね。あれをきっかけに、ジャコは壮絶な破滅を歩んでしまって、なんか今もすごく考えさせられます。

投稿: mb101bold | 2008年12月21日 (日) 12:29

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