最後からしゃべらんかい!
「じゃりン子チエ」でのテッちゃんとヤクザの会話。賭博場にて。ヤクザが、「警察対策のためにビスコ1枚を1000円で買って、それを掛け札に勝負をし、後に現金に清算する」というシステムをテッちゃんに説明しようとしています。
「ビスコ!?」
「知らんのか… ほら、クリームサンドのビスケット…」
テッちゃん、ヤクザの頭をどつく。
「なんの話しとるんじゃ。ワシ、カブやりに来たんやど!」「そやから、ワシらカブでビスコの取り合いやるんや…」
テッちゃん、またまた頭をどつく。
「こいつ〜〜 死ぬ気で冗談ゆうとるなあーー!」「た…頼むから、最後まで聞いてくれ。頭もたん」
「最後からしゃべらんかい!」
これ、そのまま企画書なんかのビジネス文書やメール、電話に応用できますね。ベテランの人にとっては当たり前の話でしょうが、春に入ったばかりの新人さんは、このテッちゃんの台詞「最後からしゃべらんかい!」を覚えておくほうがいいですよ。
たとえばね、電話。
「もしもし、いま忙しいですか?」
「忙しいけど…」
「ちょっと時間あります?」
「ちょっとってどのくらい?」
「5分少々…」
「あるけど、何?」
「A社の仕事の件なんですが…」
「ああ、A社の新聞広告の件ね」
「いえ、A社のテレビCMの件です」
というのが案外多いんですね。これは結構ベテランの人でも、こういう話し方をする人がいますねえ。こちらに気を使ってくれているのが裏目に出ているんでしょうが、ちょっと効率が悪いです。テッちゃんの教えに沿えば、こうなります。
「もしもし、あの、A社のテレビCMの件ですが、5分ほど時間もらえます?」
聞き手とすれば、「A社のテレビCMの件」という情報で、まず重要度や緊急度の判断ができますし、その話がどのくらいかかるかが「5分」という情報でわかります。この2つの情報があれば、時間を空けるか、後回しにするかの判断がつきます。日常会話ではそうとは限りませんが、ビジネスではこっちの方が親切。
企画書やプレゼンでも、ほぼ同じ。分かりやすいんですよね。もし、結論を最後にもってくる演出のプレゼンでも、最初に、「新しい発見がありました。他とは違うまったく新しい回答を私たちは出します」みたいなことを言った方がいいです。つまり、最初から違う視点であることを提示する方が得。その提示がなく、延々と考察が続くプレゼンがよくありますが、あれは聞いているほうは、ちょっとしんどいですね。
ビジネスでは、時間はお金です。そのへんが学生時代とはちょっと違うところかもです。そんなわけで、新社会人のみなさん、明日も張り切っていきましょう。ではでは。
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コメント
「じゃりん子 チエ」と「ぼのぼの」は 人生の教科書だと思いながら息子達の子育てをしてきました。
いや、自分がへこんでる時にやりすごすパワーをもらったように思います。
私達の世代は若い子にも、上の世代にも寛容にならなければ、やってけません。
やっぱり バイブルかな?
投稿: うずまき | 2009年4月10日 (金) 11:41
>自分がへこんでる時にやりすごすパワー
それはよくわかります。私も、なんか読むと元気がでるというか、まあなんとかなるやろ的な気分になります。
「ぼのぼの」と言えば、しまっちゃうおじさん。あの不思議な感じがなんとも好きです。
投稿: mb101bold | 2009年4月10日 (金) 15:02