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2009年12月 8日 (火)

Yahoo!とGoogleはよく比較されるけど

 ほんとは、Yahoo!Googleは目指すところが違う気がするんですよね。だから、シェアの比較という意味では、前提が違うのであまり正確な比較とは言えないというか、もっと違う指標で判断したいというか。

 たぶん、ウェブの最前線でビジネスをやっている人は、そんなことを思ってるんじゃないかなと想像するのですが、どうなんでしょう。

 で、Microsoftで言えば、MSNがYahoo!型でbingがGoogle型。MSNの検索エンジンもbingになっていますが、MSNのポータルを捨てずにそのどちらの可能性も追求しているのは、さすがMicrosoftというか、なんというか。

 Yahoo!は、トップページで言えば、今や完全にマス媒体ですよね。その圧倒的なメディア力を前提にリスティングアドも成り立っている感じで、Googleはそもそもメディアであることをまったく前提にぜずにリスティングアドを成立させている感じ。Googleはメディアであることより、まずインフラであることを目指し、インフラ化によって、リスティングアドをインターネットの端々に行き渡らせたいということなんでしょう。

 だから、やり方次第でYahoo!のトップページのようにできるiGoogleにさえもバナー広告は表示されないんでしょうね。こういうビジネスの筋の通し方は、すごいもんだよなあと思います。徹底していますよねえ。

 このところ、GoogleがテレビCMを流していますよね。

 Googleというブランドは、案外テレビとか新聞とかの、いわゆるマス媒体とは親和性が高いように思います。なぜなら、Googleはマス媒体をお手本にはしていないし、まったく別の方法論で広告ビジネスをやろうとしているから。テレビ側は、オレたちがしんどいのはお前のせいだと思っても、Googleの側には負い目はまったくないでしょうね。たぶん、自分の持っている広告媒体にはできないことがあるから使う、それだけです、という感じでしょうね。

 その点ではYahoo!はテレビや新聞などを大いにお手本にしていますよね。まあネットビジネスとしてはGoogleよりもお兄さんだから、そのお兄さんであるテレビや新聞をお手本にしますよね。オークションやら知恵袋やら、そんなバラエティに富んだサービス、つまり番組は、テレビそっくりだし、ほんとはテレビになりたかったインターネットの巨大メディアという感じがします。

 Googleのお兄さんは、じつはMicrosoftなんでしょうね。Wintelのやり方をお手本にしたということなんでしょう。基本を押さえれば、ハードはいいですっていうやり方。きっとMicrosoftもハードをつくる気質はあると思うんですよね。今だにマウスをつくっていますし。そう見ると、Microsoftもある意味で潔い筋の通し方をしているんですよね。

 その流れで見れば、なぜGoogleがOSをつくったり、IMEを配布したりするのかが理解できますよね。まあ、ここに書いてあるようなことは、ネットの最前線の人には当たり前の話だとは思うけど、あらためて、なるほどなあ、すごいもんだよなあ、と感心した次第でございます。

 しかしまあ、たいへんなことを考えるものですよね。世の中にはすごい人たちがいるものだなあ。

 関連エントリ:

 Googleの素っ気なさ
 ソフトのアップグレードを重ねるたびに、Googleにしたくなる
 NHKオンデマンドの苦戦に思う

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広告のしくみ」カテゴリの記事

コメント

ネットベンチャーで面白いことやって成功してる企業は
そもそもの発想が既成ビジネスにとらわれてないんですよね。

先日ご紹介した米動画サービスHuluのCEOは
「テレビ界の経験がゼロの人物」がヘッドハンティングの条件だったそうで。
テレビがインターネットに移行したのではなく、
元からインターネットだとして考えられる人物
ということで起用されたそうです。
http://diamond.jp/series/beyond_valley/10023/

googleがコマースとかメディアに手を出したら
即死する企業はたくさんあるように思いますが
彼らは絶対やらないでしょうね。
それは彼らの思想ではないので(笑)。

投稿: @ | 2009年12月 9日 (水) 13:24

>「テレビ界の経験がゼロの人物」がヘッドハンティングの条件

これはいろんな意味合いがあるでしょうね。人間はなかなか旧来の思考パターンを変えられるものではないし、頭でわかっていてもカラダがついていかないこともよくあります。
知識が多すぎたり、旧来のことを知りすぎたりするのも善し悪しですし。これは、自分にも言えることですが。
とはいっても日常でテレビを見ているわけだから、いい部分は取り入れられるでしょうし、いい塩梅なのかもしれません。
私としては、ベースにテレビもネットもほどほどの平凡な人の気持ちを置いてものごとを考えていきたいと思っています。

投稿: mb101bold | 2009年12月 9日 (水) 23:21

私はいつもYahoo!を使ってます。
あの絶対使わなそうな情報窓口がいっぱい並んでるのにはやな感じを受けつつ、でもその雑多さにはなごむ。
googleのシンプルさは、潔いけど落ち着かないです。
表現としてはシンプルなのが好きですが、住むならぐじゃっとしたところがいい。そんな感じ。
ちなみにご存知の通り、テレビはあんまり見ません。
Yahoo!は飲屋街の案内板、googleは美術館のエントランスって感じですかね。見た感じ。

投稿: denkihanabi | 2009年12月10日 (木) 03:59

>Yahoo!は飲屋街の案内板、googleは美術館のエントランスって感じですかね。見た感じ。

なるほどー。なるほどです。受動性という観点で見ると、すごく納得です。飲食街の案内板を見る人は飲み屋を決めていないですものね。美術館に来る人は、見たい絵をなんとなく思い描いている。
きっと、Googleが考える顧客っていうのは、すこしレベルが高いんですよね。知りたいことくらい、もうあなたにはあるんでしょ、っていう。Googleはそう言う人に広告を届けようとしていて、その広告は、イヤホンで聞いたり文字で書かれている美術館の絵の解説だったりするんでしょうね。

投稿: mb101bold | 2009年12月10日 (木) 09:44

こんにちは。ネットへの接し方も旧世代的な僕としては、情報閲覧はYahoo!の方がしっくり来るのに、検索はGoogleを使っています。
Yahoo!は自分の目で見て商品なりサービスなり情報を選んでいる「広告」という認識に対し、Googleに対してはmb101boldさんがおっしゃるように、インフラとして接しているように思います。また、そのインフラを利用する快適性からGoogleのサービスは無視できず、使用していて利便性を実感しています。
広告と気付かずにインフラとして僕たちの生活に寄り添っている。すごいなあと思います。
ふと、ペットでも犬と猫がいて、どっちが好きかで結構意見が分かれますが、そんな感じだなあと思いました。
ただし、どっちが犬でどっちが猫か、今判別できず、「Google的犬的」「Yahoo!的犬的」というのもかなり違うものがあるのかなあと思いました。
いずれにしても、僕では考え付かないところです。
カヤック社さんなんかは、そこいら辺に気付いていろいろやっている、と知人から聞きましたけど、僕にとっては他人事で、「かなわないなあ」と思ってしまっています。
いずれマクロ的に影響が出始めて、「あ、そうだったんだ」と慌てるのでしょう。

あの、美術館には時々行くのですが、音声ガイドの人とよくぶつかります。でもって、ガイドがある場所が異常に混雑するので、そこは上手くよけています。
僕自身は音声ガイドを利用しない主義ですが、あの人たちの「操作されてる」感の動きは、ある意味面白く、また不気味にも感じます。
僕もGoogle使っている時、知らないうちに操作されていて(他の人からはブキミな動きをしているが本人は気付かないで自分の意思で動いていると思っている)、意外に人とぶつかっていたりしるのかもしれません。

投稿: mistral | 2009年12月10日 (木) 11:56

たぶん、そのどちらも多様性として共存するのが人にとっては自然なんじゃないかなと思うんですよね。でないと、システムのために人が変わらなくちゃいけなくなりますから。
テレビだって一頃は大衆操作的なことを言われていましたよね。力道山を見るために街頭のテレビに群がる大衆っていうのも、その頃は不気味でもあっただろうと思いますし。
マス側のダウンサイジングの痛みを伴いながらですが、いつか状況がこなれてきて均衡点ができるでしょうし、その状況で、どうしていくのがいいのかを一度しっかり考えなくちゃ、と思っています。

投稿: mb101bold | 2009年12月10日 (木) 23:02

僕はYahoo!のページをしょっちゅう見るし、各コンテンツもよく見るけど、検索する時はツールバーのGoogleからです。
これって、書かれている通り、Yahoo!とGoogleのビジネスモデルを肌感的に捉えているんだろうなと、本エントリーを読んで感じました。
でも、そんな人って、けっこう多いと思います。

投稿: かみたに | 2009年12月12日 (土) 01:59

インターネットにまつわるコンテンツを作っている側から見ても、おっしゃる通りGoogleは潔く、勇気があるなぁと思います。

2階層目以降のコンテンツに自信があるからこそのトップページは、ちょっと憎らしいほど。
とにかく軽い作りにしよう、そしてまず検索してもらおう、ということなのでしょうね。
なんでも聞いてごらんよ、と。

勇気をもって、ブレないモノづくりがしたいです。

投稿: canolga | 2009年12月12日 (土) 03:47

>かみたにさま

ツールバーからの検索は私も増えました。検索バーが出始めの時は、これ、運営側に何のトクがあるのかな、これで親しんでもらって知名度を上げるということかな、なんて思いましたが、Google型の場合は入り口はミニマムでいいんですよね。で、その延長がChromeだったりGoogleケータイだったりするんでしょうね。

>canolgaさん

Googleは軽い、速いを誇示してた時期がありましたよね。検索スピードを表示していた時期。なるほど、おっしゃるように2階層以降の検索結果をGoogleのコンテンツととらえると見えてくるものがたくさんありますね。いい気づきをいただきました。ありがとうございます。

投稿: mb101bold | 2009年12月12日 (土) 12:36

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