ん、ほんとに、そうなん?
てな表現が持つ感情のニュアンスは、「ん」という文字が確立されてなかったら、表現するのはちょっと難しかったんでしょうね。きっと、このような言い方は、時代時代で言い方は違えど、話し言葉ではずっと前からあったんでしょうが、それを書くための文字というものが発明されなければ書けないわけで、それを考えただけでも「ん」という文字の表現力はすごいもんだなあ、と。
私は、ブログでは話し言葉で書くことが多いけど、たくさんの「ん」を利用することで可能になっていると思うし、いろいろな発音の「ん」を「ん」のひと文字で代用するという簡便化があったからこそ、これだけ広まったということもあって、「ん」の謎ときが示唆するものって、じつは様々なことに応用可能なことなんだろうとも思ったりしました。
「ん」というのは、しりとりで負けになっちゃうような、普段はあまり有り難みがわかりにくい奴ではあるけれど、結構、いい仕事をするもんだなあ。数学でも、虚数の発見で格段に世界が豊かになったとも言うし、いろんな分野の「ん」みたいなものを発見したりつくりだしたりしていくことは、結構大切なことなんだろうな、と思ったり。
なんかへんな読み方だけど、もうちょいがんばってみようかな、なんて思ったなあ。日本語の話だけど、読み方によっては、きっと、いろいろな分野の人たちにいろいろな示唆があると思うんですよね。
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