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2010年5月28日 (金)

アップル讃

 私は熱烈なマカー(なんか最近、この言葉使わなくなりましたね)ではないけれども、マックユーザーです。このエントリも、MacBookのブラックで書いてます。テキストエディタはmiです。古参のユーザーだと、ミミカキエディットという名前になじみがあるのでしょうね。軽くていいんですよね。

 iPadが話題になったりして、ついに時価総額でMSを抜いてしまいました。びっくりですね。

米Apple、時価総額全米2位へ - 米MSを抜きIT部門で1位に - マイコミジャーナル

 私は67年生まれで、はじめて触ったマックはLCでした。新卒で入社した、大阪のベーシックデザイン会社に2台ありました。当時はまだDTPなんて言葉もなく、企業ロゴの設計図をデジタル化したり、そんな感じの使い方でした。そのファイルが入ったフロッピーディスクを鍵のついた金庫に入れたりしてたっけなあ。

 それからどんどんマックの台数が増えていって、デザイナー1人につき1台という感じになってきました。でも、社罫や簡単なグラフィックをマックでつくって、それを出力屋さんで印画紙出力して、版下の台紙に貼ったりしてました。印刷、製版は、まだまだ版下。データ入稿が当たり前になるのは、CPUがPowerPCになってからではなかったでしたっけ。

 書体も少なくて、明朝はリュウミン、ゴシックは新ゴくらいしかなくて、mb101とかは写植を頼まないと使えませんでした。代用で、キャッチを新ゴで組まれるのが嫌で嫌で、それが私のハンドルネームにつながっているんですよね。

 今でこそ、無敵のアップルという感じですが、一頃、ずいぶん迷走してましたよね。日本の広告デザイン業界や出版業界は、なぜかアップルがデフォルトになっていて、印刷や製版も当然アップルがデフォルト。あの頃、アップルは日本の広告デザイン業界や出版業界に助けられてたんじゃないでしょうか。

 私は、デザイン事務所から外資系広告会社に転職して、欧米では、そこそこウィンドウズが使われていたりすることをはじめて知りました。欧米ではZipドライブが主流のときも、日本ではMOでしたし、いろいろと面倒なこともたくさんありました。そんな感じの日本の業界だから、ジョブズが復帰して、ようやく念願のOS Xの時代になっても、数年は業界はOS9でした。これは、アップルとしてはイライラしたんだろうなあ。

 Twitterにも書きましたが、今、あらためて読むと感慨深いですよ。読み物としてもなかなかの力作。おすすめです。お暇なときに、一気読み、いかがでしょうか。

アップル インコーポレイテッド - Wikipedia

 いろいろあったんだなあ。順風満帆という感じではまったくなかったんですよね。もしかすると、アップルはキヤノンになっていた可能性もあったんですよね。転機は、iMacだったんでしょうね。iMacがなければ、きっとiPodもiPhoneもなかったし、iPadもなかったんだろうと思います。あそこで、はじめて、パーソナルコンピューターが生活に入っていくんですよね。

 少し前、私はこんなことを書いていました。

 つまり、Appleは(というかジョブスは)、「これからのパーソナルコンピュータはもっと生活に入ってくるよ」と言いたくて「だからこそ、生活を豊かにするフォルムやカラーこそがこれからのパーソナルコンピュータの本質価値なんだよ」と言いたかったのだと思います。もちろん、MacOSの設計思想と技術的達成が担保になっているのは言うまでもありません。

本質価値と付加価値についての覚え書き

 このエントリを書いていたのは1年半ほど前。私は、時価総額でアップルがあのMSを抜くなんて、微塵にも思っていませんでした。いやはやです。脱帽。

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コメント

毎回興味深く拝見しております。
今回のMacintoshの推移のところは、金沢の出版社兼広告代理店に勤務していた頃に同じく経験しました(笑)。
ホント、MSを時価総額で抜くなんて、あの頃を知る者としては考えられないですね。
ブログ、これからも楽しみにしております。

投稿: 松本康伸 | 2010年5月28日 (金) 08:14

こんにちは~
LCとか超なつかしいですね。
初期のMACbookを一時期借りていたことがあって、元旦に起動したときの印象を今でも覚えています。「ああ、これが“パーソナル”コンピュータなんだ!」と。iMacが出た当時、某プロバイダーの担当営業をしていて、これも「ネット時代の幕開けだなー」と感じました。
実際にApple製品ユーザーになったのは、iPod touch-iPhoneからなんですが、先ほどmb101boldさんの褒め方があまりに上手いものだからiPad、予約してしまいました(と他人のせいにしたりしてw)
Twitterのフォローもありがとうございます。

投稿: tom-kuri | 2010年5月28日 (金) 11:22

>松本康伸さん

感慨深いですよね。
ほんと一頃、Appleはもう駄目なんじゃないか、と思うときがありましたからね。EGWORDはもうなくて、QuarkXPressも見かけなくなりました。時代が変わりましたねえ。
今後ともよろしくお願いします。

>tom-kuriさん

どもどもです。
iPad予約されたんですね。私はちょこっと実機を触りましたが、YouTubeなんか素晴らしいですよ。ほんとサクサク動きますし、専用アプリもいい感じ。私は5年ほど前に某大手メーカーのタブレットPCを担当していて、今iPadができることはすべてできたし謳えたのですが、中身はXPで、CPUも貧弱、すべてもっさりしていました。当然売れませんでした。
機が熟しきってなかったんですよね。
タイミング含めて、Appleはうまいことやったなあ、と。直前にネットブック市場の熟成があって、大きな潜在需要もできていたし。その大きな市場を一社でかっさえるのも、独立系プラットフォームのよさだったりしますしねえ。
Twitterのほうでも、どうぞよろしくお願いします。

投稿: mb101bold | 2010年5月29日 (土) 12:49

こんにちは。楽しく拝見しております。
Macは私にとって正に魔法の箱でした。デザインなど専門的に学んだ事も無く、事務職のOLとして働いていた自分がある日「何か手に職を・・」と思い立ってフラリと行ったのがDTPコースのある教室でした。
そこで初めてMac及びAdobeのソフトに触れ、感動。
「直線が等間隔で無限に引ける〜!雲形定規が無くても曲線が描ける〜!」とか。素人にとっては正に驚愕!
何でもできるんだーと思ったのも束の間、センスは不可欠なのね、ということに気付くのに時間はかかりませんでしたが。。
とにかく、そんな私が何となくDTPを経てWEB業界でご飯を食べられるのはMacとの出会いがあってこそ、と感謝しています。
とは言え周辺機器の発達で、昔に比べれば敷居が下がった感もあるデザイン業界、今後は一部の本当に優秀な人材しか生き残れない時代が来たんだなぁと実感するこのごろです。ふぅ。。

投稿: seirei2 | 2010年6月 2日 (水) 17:23

こんにちは、というか、こんばんはですね。
ほんとMacは魔法の箱でした。コピーライターとしては、すぐに言葉を変更できるのがすごくありがたかったです。
ぎりぎりまでキャッチコピーを悩める幸せ。
それにしても進化しましたね。一頃は、いかにもMacでつくりました的なデザインが多かったですが、書体も豊富になり、機能も増え、アナルグとデジタルの差がなくなってきました。雲形定規を使ったことのないデザイナーもいるんじゃないでしょうか。
AppleとAdobeが喧嘩をしているのは、そんな我々からすると少しさみしいものがありますね。ふたつは体験としては結びついていますし。

投稿: mb101bold | 2010年6月 3日 (木) 00:15

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