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2012年1月17日 (火)

思い出せるように

 けっして忘れない。あの時、あれだけ心に誓ったのに、いつのまにか忘れてしまう。悲しいけれど、それが人間だと思うんですね。オフコースに「いつも いつも」という歌があります。もう30年以上前の歌になります。アルバム「FAIRWAY」のいちばん最後に入っています。アルバムには曲名さえ書いていない短い歌です。

あなたのことは 忘れないよ
ふるさとの 山や海のように
ふるさとの 友たちのように
また会う日まで
いつも いつも いつも

 この歌が美しいのは、人は忘れるものだからなのだと思うのですね。だからこそ、美しいメロディにのせて歌われる「忘れないよ」という言葉がとてもいとおしく響くのでしょうね。

 忘れたくても忘れられないことで人は苦しんだりもします。そう考えると、忘れるということは、人間が生きていくために必要な能力なのかもしれません。

 忘れたいという思いがあっても忘れられない。

 忘れないという思いも、きっと同じです。心は確かに自分のものではあるけれど、自分の思い通りにならないのもまた心というものなのでしょう。

 神戸で、阪神大震災17年のつどいが行われるというニュースがありました。東日本大震災の被災者の方々も参加されるそうです。ある方は、街が復旧していった神戸の体験を聞いてみたい、とおっしゃっていました。

 私は1年ぶりに、17年前の震災の記録を読みました。何度も読んだはずなのに、はじめて読んだような気持ちになりました。やっぱり、人は、忘れてしまうものだのな、とそのとき思いました。だからこそ、人は記録し、つどい、語り、伝えるのでしょう。

 少しでも思い出せるように。

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コメント

拝読して、はっとしました。
『なんでも忘れて、ときどき振り返ります』が僕の矜持でしたが、
忘却をもっと振り返ろうと感じさせられました。
仙台で被災された友達のこと、また会おうと約束した日まで
忘れずにいようと。

ご存じかも知れませんが、Twitterの@NHK_PRさんが
「一番大事なのは、私たちが『忘れない』ことです。」
と呟いておられました。

http://togetter.com/li/114875

忘れ去られることほどの恐れはありません。
東日本大震災の翌朝は霜が降りていて、とても寒かった。
あの時急場ごしらえで淹れたお茶の温かさは今でも覚えています。
僕もいつも、いつも、いつまでも思い出せるようにするつもりです。

投稿: ヱニス | 2012年1月17日 (火) 11:52

そんなにむずかしく考えなくてもと言われそうですが、記憶というものの本質は、忘れない、忘れようといった意思が及ばないところにあるような気がします。
だからこそ、その抵抗としての「あなたのことは 忘れないよ」なんでしょうね。残された多くの記録、そして、これからも語り継がれるだろう多くの言葉なんでしょうね。
この文章を書いた動機のひとつに、忘れたいのに忘れられなくて苦しい人、また、忘れてしまうことにうしろめたさをを感じている人のことがありました。
私は直接の被害を受けていないから、ほんとうの気持ちはわかりませんが、17年経った今、阪神大震災の傷がやっと癒えて、ようやく言葉になったのだろなという人がテレビに出ていました。
いくつかの忘れられないがあって、いくつかの忘れてしまったがあって、そのいろんなことがゆっくりひとつになって、17年かけて、やっと自分の中で言葉になったのだろうな思いました。
直接の被害を受けていない私にできることは、ヱニスさんがおっしゃるように、いつも、いつも、いつまでも思い出せるようにすることなんだろうと思います。
それは、忘れない、と言うこととほんとうは同じなのかもしれませんが。

投稿: mb101bold | 2012年1月17日 (火) 18:30

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